Home / バンクーバーを歩く・観る / 映画「バンクーバーの朝日」公開にちなみ旧日本人街にある朝日軍の球場跡を訪問

 

 

バンクーバー朝日軍が拠点としたパウエル球場は、ダウンタウンの東側にあり、オッペンハイマー公園として市民の憩いの場になっています。

残念ながら、朝日軍の活躍をしのべるものはほとんどありません。

 

 

バックネットに掲げられたサインと、公園内の石碑にだけ、「Asahi」の文字を確認できます。

 

 

 

 

monument

 

このモニュメントは、”brain ball(頭脳野球)”にズームインするようにして、映画の最後にも映し出されていました。

 

 

 

ダウンタウンの東側「イーストバンクーバー」は、低所得者層がひしめく地域で、カナダ全土でも最悪レベルのドラッグ汚染・凶悪犯罪の多発が報告されています。

 

「市民が憩う場」といっても、ノースバンクーバーやウェストバンクーバーとの雰囲気の違いに愕然とします。

 

したがって、「バンクーバーの朝日」の映画はおすすめしますが、昔の球場を訪れるのはおすすめしません。

 

 

 

公園では、慈善団体が無料の食料配給を定期的に行っています。

 

 

 

朝日軍の足跡をたどろうとしたのですが、日系人野球チームの面影はおろか、旧日本人街の面影もありません。

公園の向かい側にあるタムラハウスのような、日本人街の名残の建物は数えられる程です。

この公園界隈は、バンクーバーのリトルトーキョーの中心だったとのことですが。。。

 

 

 

真珠湾攻撃後に収容生活を強いられた日系人は、資産などをすべて奪われました。

 

空家になった日本人街に移り住んだのは、中国系の人が多かったそうです。

日本語で書かれていた屋号は、中国語にとってかわられました。

いまとなっては旧日本人街と呼べる明確な地区はなく、もともとの日本人街がチャイナタウンに隣接していたこともあり、旧日本人街というよりはチャイナタウンのはずれ、という呼び名のほうがふさわしいかもしれません。

 

私個人としてはフィクションがたくさん盛り込まれた映画よりも、ノンフィクション、特に実際に朝日軍に関わった人のインタビューの方が心に響きます。

 

日本でもカナダでもドキュメンタリーが作られていますので、映画とあわせて観ることをおすすめします。

 

 

 

映画もよかったと思います。

難をいえば、「間」に重きをおいているのですが、間のび、というかとてもじれったい映画でもありました。

栃木県足利市で撮影されたそうですが、すばらしいセットで、本当に昔のバンクーバーの街並みのようでした。

 

 

 

 

あわせて読みたい

 

戦時中の日系人について詳しく記載されているのがこちら(Amazon.caの取り扱い)

 

 

 

 

バンクーバーの旧日本人街や朝日軍の球場への行き方 

 

球場はダウンタウンの中心から歩いても行けますが、とにかく治安が悪いので#4系統か#7系統のバスで行くのが無難です(公園の前にバスが停まります)。

もし訪問するにしても、行くことを人にあらかじめ伝えておいたり、不用意に写真を撮らない、派手な金品を身につけていかない、などの注意が必要かと思います。

万が一事件に巻き込まれても、地元の人や警察からは「そんなとこに行くからだよ!」とまるで責任が被害者にあるように対応されるかもしれません。

 

 
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