バンクーバーからシアトルは鉄道(アムトラック)が一番景色がよい

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<片道4時間半の列車旅>


大陸横断鉄道のような長時間の乗車はキツい…そんな人におすすめなのが、バンクーバーからシアトルを経てポートランドへと向かうカスケード号です。


シアトルまで片道約4時間半と乗車時間は長すぎず、海沿いの眺めがとても良いのでおすすめです。



1日2往復なので、1泊2日あればそれなりに観光ができます。


日帰りだと移動がほとんどになってしまいますが、行き帰りのどちらかを本数の多いバスと組み合わせれば、滞在時間の調整も可能です。


(早朝の列車で出発して、帰りは遅い時間のバスで戻ってくる、というパターンになると思います)  

バスよりも遅いが景色はよい

バンクーバーからシアトルへの移動は、バス・車が一般的です。 ところが、高速道路のほとんどが海から離れているため、景色は単調で退屈です。


一方、鉄道は西海岸に沿って走り、「北米で景色のよい列車ベスト5」のような記事に選ばれる風光明媚な路線なので、おすすめです。



出発は大陸横断鉄道と同じ駅


出発のバンクーバー駅から順にご紹介します。


アムトラックのバンクーバー駅は、カナダのVIA鉄道や長距離バス乗り場と同じ駅です。


周囲の治安はよくないので注意が必要です。


バンクーバー駅


国際列車なので、バンクーバー駅で乗車手続きとともに、出国手続きを行います(次の停車駅はアメリカ内です)。

時間に余裕をみて、出発予定時刻の1時間くらい前には着いておいたほうがよいでしょう。

席は先着順で、海側の席が人気で早く埋まる傾向にあります。


眺めのよいラウンジカーがついているので、席にこだわる必要はそれほどないのですが。  

人気の街ホワイトロックを通過


国境近くのホワイトロックは人気の街です。

車内から撮影:ホワイトロックの線路際でくつろぐ人たち
ホワイトロックをゆっくり走る車窓からは、海沿いに並ぶ店や散歩する人が見えます。

海岸線の街並みに沿って線路が敷かれており、日本だと江ノ島近辺を走る江ノ電のような雰囲気でしょうか。    

国境を通過・有名な門も見える



アメリカとの国境ではモニュメントが見えます。ここは散策できる公園になっているのですが、列車から途中下車はできません。

米英戦争後の、平和を祈念する由緒ある門です。

Peace Archという名のこの門には、”May these gates never be closed” (ゲートが閉じられることが二度とないように)という一文が刻まれています。

バンクーバー~シアトル間の高速バスは、通常は山側の別の国境を通るので、海沿いの景色やこのモニュメントは見えません



国境で一旦停止し、係員がパスポートの確認のために乗り込んできます。

ラウンジカーや軽食コーナーにいる人も、一旦座席に戻るよう指示されます。

バンクーバー駅で既に手続きを済ませており、ここでのチェックは簡単なものです。

バスの場合は荷物を持って一旦外に降り、国境の審査を受けますが、列車の場合は車内に座ったままでよいので楽チンです。

アメリカ側の停車駅も見どころは多い



国境を越え、バンクーバーから2時間かけて最初の停車駅がベリングハム

アラスカへ行く船の乗り場があります。

途中のEverettは、シアトル・プレミアムアウトレットモールやボーイング社の工場が有名です。

どちらも駅からは不便なので、買い物や工場見学に行くのであれば、車か現地ツアー「ボーイング工場見学ツアー<日本語ガイド>」を利用しましょう。


ホワイトロックからシアトルまでの区間のほとんどが穏やかな海沿いを走ります。


午後の便はきれいな夕日を見ることができます。

シアトル駅に到着



シアトル駅に到着。

イチローが活躍したマリナーズの球場のすぐ側にあり、ホームからも球場が見えます。
シアトル駅のプラットホームから、アメリカンフットボールシーホークスの競技場(手前)とマリナーズの球場(奥)が並んで見えます
シアトル・マリナーズ球場


朝の便はシアトルを経由してポートランドまで行きます。
バンクーバー・シアトル・ポートランドのどの街も見所が多く、何度訪問しても飽きません。



座席は2種類


チケットには、Coach(普通席;エコノミー)ビジネスクラスの2種類があります。

車内はバスに比べてはるかにゆったりしていて、エコノミークラスでも十分快適です。

車内は安全で、女性の一人旅でももちろん安心して利用できます。

軽食・お酒を販売するビストロカーや、食事用のラウンジ車両があることは、バスにはない大きなメリットです。

食事用のラウンジ車両
  全席指定ですが、景色のよい海側に座り損ねたとしても、ラウンジ車両でゆっくり眺められるので心配無用です。

国際列車なので時間に余裕を



注意点を二つ。

1.出入国の手続き。
バンクーバー駅で出入国・税関手続きが行われるので、バンクーバーから出発する場合には1時間前に駅に着いていたほうがよいでしょう。
帰りにバンクーバーに到着する場合も、降車してすぐに改札口を出られるわけではないので時間に余裕を見ておいた方がよいです。
ビジネスクラスの客は優先的に出入国できるので、とてもスムーズです。


2.アメリカ側の停車駅にも同名のバンクーバー駅があること。

場所は全然違うけど綴りは同じなので、オンラインで切符を購入するときに”Vancouver, BC”(カナダ・ブリティッシュコロンビア州)となっていることを念のために確認したほうがよいです。

アメリカにある別の駅は”Vancouver, WA”(シアトルと同じワシントン州、ポートランドの隣の町)です。


 
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