日本人がカナダと聞いて真っ先に思い浮かぶキーワードの一つが「オーロラ」ではないでしょうか?
実は、オーロラツアーに参加しなくとも、カナダを旅行しているとオーロラに遭遇することがあります。
カナダでオーロラを見たい!という方に向けて、私なりにオーロラ観測のポイントをまとめてみました。
①緯度
②天候・月明かり
③市街地からの距離
④季節
⑤写真撮影
⑥自分で行くかツアーで行くか
①緯度
オーロラ観測には緯度がとても重要です。
残念ながら、バンクーバー(北緯49度)で見ることはほぼ不可能です。観光地でいえば、ビクトリア、トロントやナイアガラの滝などは、バンクーバーより南にあるのでやはりオーロラを見るのは不可能です。
ところが、大陸横断の途中にあるエドモンドン(北緯53度)あたりでは、住民にとってはオーロラはそれほど珍しくないのです。北極圏まで行かなくとも、大陸横断の旅でオーロラに遭遇する可能性は十分あります。
カナダに来て間もないころ、私は夏にバンフに滞在してカナディアンロッキーを満喫していました。
ある朝「昨夜は空一面にオーロラが出ていたね!」と言われて驚き、知らずに爆睡していたのでがっかりもしました。
オーロラというと、北極圏で冬に凍えながら見るものだと勝手に思っていたからです。夏のバンフでオーロラが見えるなんて期待もせず、 昼間さんざんハイキングをして、夜は爆睡していました。
カナディアンロッキー観光でジャスパー(北緯52度)・バンフ(北緯51度)に滞在するときでも、オーロラに遭遇するチャンスはあります。
②天候・月明かり
もっとも大事な条件ですが、これは調整できません。天気予報をみて、ちょっくら週末オーロラ見に行ってくるわ、なんて日本人はいないでしょう。
星空が見えるようでなければオーロラ観測は難しいのですが、一方で月が明るすぎても条件が悪くなります。天候を予想はできませんが、満月か新月かは想定できるので、オーロラを期待して旅行するなら新月の時期がよいと思います。
③市街地からの距離
たいていの場合、オーロラの淡い光は街の明かりで消されてしまいます。
街を歩いていて見上げたら夜空にオーロラが、なんてことはイエローナイフなどの極北の街に行っても滅多にないことです。
市街地から遠く離れて、周りが真っ暗になってようやく見えることが多いので、市街地にいる間は期待してはいけません。
④季節
北へ北へと移動しなければ見えないオーロラですが、それだけ夏は日が極端に長くなります。
有名なイエローナイフでは、夏至には日没が午後11時半過ぎになるのですが、日が沈んだからといってすぐに真っ暗になるわけではありません。日付もかわって少し薄暗くなってきたと思う頃にはまた明るくなり始めて、あっという間に日の出(午前3時半頃)を迎えてしまいます。
体感的には白夜と同じですので、極北で夏至ごろ(5月~7月)にオーロラを見るのは困難です。
オーロラツアーが冬に多いのは、夜が長い時期を選んでるためです。夏至近くを外せば、8~10月といった寒すぎない時期でもオーロラを見ることが十分可能です。
⑤写真撮影
オーロラを観ることができ、写真を撮ることができたあなたはきっとこう思うことでしょう。。。「写真の方が鮮やかだな」
オーロラを撮影するときには、露出などの調整がなされるので、写真の方が肉眼よりも色鮮やかです。とはいうものの、目で見るほうがもちろん感動的ですよ。
オーロラ撮影のポイントを参考に、写真を撮りたい人は、あらかじめ夜・野外での撮影を練習しておきましょう。
写真の素人が、三脚なし、フラッシュなしでコンパクトカメラを使って撮ったのが、下の写真ですので、きっちり練習して三脚などを持参すればかなり良い写真が撮れるはずです。
⑥自力で行くか、ツアーで行くか
オーロラを目的にカナダまで行くのであれば、ツアー参加をお勧めします。
というのも、③でいうように市街地にいてはオーロラは見えません。
市街地から離れるといってもどこに行けばいいかよくわからず、人のいないところで夜空を眺めているのは退屈だし、危険も伴うわけです。
バンクーバー観光やカナディアンロッキー観光を含むものなど、いろいろなツアーがあるので、値段や内容をよく見比べてみてはいかがでしょうか。
カナダ・アラスカオーロラツアー(JTB)は、北米・北欧をまとめたオーロラの知識、さらには写真撮影や服装のコツまでがわかる充実の内容です。
カナダでのオーロラ見物といえば、イエローナイフとホワイトホースが有名です。
どちらがいいか、という質問を受けることがありますが、どちらもオーロラの見える確率・見え方という点では同じです。
イエローナイフには「オーロラビレッジ」という観測に特化した施設があるので、ツアーの利用がより盛んです。その分、イエローナイフへのツアーが日本人だらけ、という雰囲気があるのは否めません。
ホワイトホースには「オーロラビレッジ」のようなオーロラ専門施設はありませんが、その分日本人だらけ、ということはなく、個人的には海外旅行の雰囲気が強いホワイトホースの方が好きです。
オーロラという自然現象をとことん楽しみたい、または海外旅行初心者向きがイエローナイフ、あまり人の行かないところが好きな人にはホワイトホース、といえるかもしれません。
自力でオーロラ観測をしたい場合には、イエローナイフまで移動して、イエローナイフ発オーロラ観測現地ツアー(JTB)
に参加するのがおすすめです。